インテグラ TYPE R
インテグラ TYPE Rは初代型が1995年に、2代目が2001年に発売されたホンダ・イン
テグラのハイスペックグレード。初代型は3ドアクーペと4ドアハードトップモデルで展開。
エンジンはベースモデルのインテグラSiRと同じB18C型だが、出力で20PS、トルクで0.
8kg・mされている。そのためインテグラ TYPE RのB18Cは200PS/8000rp
m、18.5kg・m/7500rpmという市販用1800ccエンジンとしては破格のスペック
を手にしている。
ベース車両との主な差は、MTのクロスレシオ化、ヘリカルLSD、軽量アルミホイール、フロント
リップスポイラーとリアスポイラーの標準化、MOMOステアリング、チタン製シフトノブ、100
00rpmタコメーター、レカロ製バケットシートなどがあげられる。
また、軽量化のためエアコンなどの快適装備やリアワイパー、遮音材もの省略、フロントガラスも薄
いものに変えられ、バッテリーも軽量なものとなっている。
初代インテグラ TYPE Rは通称96specと呼ばれる前期型と98specと呼ばれる後期
型に分けられ、主な違いとしてはタイヤサイズアップ、ホイールのインチアップ、ディスクロータ大
径化、エキマニ、HIDランプ、剛性アップなどとなっている。
ただし、単純に98specの方が良いかというとそうでもなく、速さを追求するなら98spec、
軽快な走りや運転する楽しみを味わうなら96specの方がいいといわれている。
自分が乗って比較したわけではないが、96specに比べて98specはインチアップやタイヤ
サイズ変更などの影響でバネ下重量が重くなっている。軽快な走りを楽しむという点で96spec
が好まれるのはこの点が大きく影響していると思われる。
2代目インテグラ TYPE Rは2001年に発売開始。
4ドアハードトップモデルはなくなりクーペボディのみとなり、ボディサイズも5ナンバーサイズか
ら3ナンバーサイズへ、エンジンも1800ccから2000ccとなっている。
エンジンはK20A型エンジン。同じ型式のエンジンはステップワゴンなどのファミリーカーにも搭
載されているがインテグラ TYPE R搭載のものはハイオクガソリン仕様で、出力も大幅にアッ
プされている。
225PS/8000rpm、21.9kg・m/6100rpmという性能となり、先代型同様、
自然吸気エンジンとしては破格の性能。
ボディサイズの大型化、約100kgの重量増などで先代型のようなライトウェイトFFスポーツと
いう印象は薄れたが「最速のFF車」という評価は先代型から引き続き受け継がれている。
2004年にマイナーチェンジが行われ、ヘッドライトの形状変更(いわゆる涙目ライトの廃止)な
どが行われた(ベースのインテグラのマイナーチェンジに伴う変更。インテグラ TYPE Rだけ
ではない)。
その後、2006年にクーペモデルの人気低迷などを理由に生産終了。
当時はインテグラ TYPE Rが最後のTYPE Rだったため、一時期ホンダTYPE Rは新
車販売がされない時期があったが、2007年に新型シビック TYPE Rが販売を開始され、現
在ホンダTYPE Rはシビック TYPE Rのみとなっている。また過去にTYPE Rのあっ
た車種はNSX、インテグラともに後継モデルが販売されていないため、こちらも残っているのはシ
ビックのみとなった。